鬱々としているのが熟たちには透けて見えているようだ。
霧が晴れない現実を前にしてどうにも元気が出ない。
スマイルは少ない。
マンガですらスマイルはゼロだったぜ。
でもなあ、世界がこんなんじゃ、やってられない。
気にしなきゃいいんだが、抵抗しようと心はもがいている。
嘘ばかりつくんじゃないよ、って。
こういうの、
電車をやり過ごしている気分だ
俺はただホームに座って発着をみているだけ
いつまでも乗らないでみているだけ
こいつらが運ばれていくのはどこなんだろう、なんて
そんな風に思って見ていることがある
五月は欝っぽい季節だ
そんな兆しか
さあ酒だ、なんて、忙しく自分を追い立てれば、すぐに忘れてしまうのだけど
疎外された気分はどこかに居座っている。
嘘がまかり通る世界か。
つええな、あの人は。